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【報告】第98回定例研究会

2021-10-09

韓国研究センターは、去る10月8日に第98回定例研究会を開催いたしました。

日時:2021年10月8日(土)

会場・開催方法:博多バスターミナル第3ホール/オンライン「ZOOM」

共催:九州韓国研究者フォーラム

後援:韓国国際交流財団

 

第1報告: ジョン・ハナ (福岡県地方自治研究所)

・「実効性ある感情労働者権利保護法制の構築を目指して:ソウル市の事例を中心に」

    本報告では、第3の労働形態と呼ばれる「感情労働」に従事する労働者の権利保護に関するソウル市の条例、また「感情労働者保護法」と呼ばれる一連の法制度について検討した。感情労働者を保護する条例はまずソウル市にて制定され、その後全国の自治体でも制定されるようになった。しかし、実効性確保の問題や対象者が限定されているなどの課題が指摘されている。「感情労働者保護法」も同様の課題を抱えており、現在まで改正が続けられている。そして、このような韓国の実践は日本における法制化に一定の示唆を与えるものと指摘された。

 

第2報告: 金田達依 (西日本新聞社)

・「コロナ禍の韓国生活」

 本報告では、コロナ禍の2020年4月〜2021年3月までの釜山駐在記者としての経験を韓国のコロナ対策や個人の経験を交えながら報告された。日本とは異なる政策、実情などが詳細に報告され、メディアの報道からだけでは知ることのできない韓国の実情が報告された。地域経済活性化の試みとして地域貨幣が導入されたものの、財源確保問題で一時利用停止となったことなども紹介された。また、コロナ禍でトロット(韓国演歌)が大ブームになり、コロナ禍での苦しみがこのようなブームを巻き起こしたのではないかとの指摘がされた。