第79回定例研究会開催報告
韓国研究センターは、去る12月20日に第79回定例研究会を開催いたしました。
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*日 時:2017年12月 20日(水)14時00分~17時00分
*場 所:韓国研究センター1階会議室
<14時00分~15時30分>
*報告者① 橋本妹里(九州大学韓国研究センター学術研究員)
*報告題目:「地域統合の装置としての植民地公園」
*概要:本発表では韓末~植民地期にかけて日本人が朝鮮に建立した神社の多くが公園と併存していた事実に着目し、その理由を日本における近代公園制度の創設までさかのぼり明らかにした。同時にそのような神社と併存する公園が備えていた教化の機能を検討することで、神社それのみではなく広く境内空間を含めた「公園」が、植民地において果たした地域統合の役割について改めて考察を試みた。
<15時30分~17時00分>
*報告者②:フィリップ・C・ブラウン(オハイオ州立大学歴史学部教授・韓国研究センター訪問研究員)
*報告題目: 「20世紀前半の東アジアにおける技術移動」
*概要:①技術史や②植民地時代史に関する研究は欧米においても発展してきた。しかしながら、このような発展は限られた分野にとどまっており、研究の中心はいずれも、欧米の国々に関係する課題であった。①と②の両方を兼ね備えた研究であっても、 どのような技術によって欧米の帝国主義が可能となったかについて論じている。その一方、20世紀の日本帝国と技術移動史の研究によって、日本帝国は世界水準の土木技術を持ち合わせながらも国外にその生産を依頼するなど、典型的な西欧パターンとは異なる様相を呈していることが明らかになった。
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