【報告】韓国研究センター共催・国際学術会議開催
九州大学韓国研究センターでは、2024年12月24日(火)に仁荷大学校国際関係研究所と九州韓国研究者フォーラムとの共催で国際学術会議を開催しました。
今回の国際学術会議は、仁荷大学校国際関係研究所と九州大学韓国研究センター及び九州地域の韓国学研究者たちとの持続的な学術交流の幕を開ける出発として、「九州地域韓国学拡散の現況と課題」というテーマで行われました。
今回の国際学術会議を共催した、仁荷大学校国際関係研究所の李振翎所長、九州大韓国研究センターの出水薫センター長、九州韓国研究者フォーラムの代表を務めている平井一臣先生の開会の辞・歓迎の辞とともに始まった開会式では、立命館アジア太平洋大学・綛田芳憲先生の祝辞に加えて仁荷大学校国際関係研究所側の事業紹介も行われ、韓国学拡散のために展開されてきた様々な活動の現況と課題を共有することができました。
開会式に続いて行われた2つのセッションは、各々「日韓協力の中の韓国学:現況と発展方向」と「九州(地域)・社会と文化・次世代の課題」というテーマで進められました。各セッションでは韓国側と日本側の発表者及び討論者による研究報告と討論が行われました。日韓関係や日韓協力に関する総合的な観点の議論だけでなく、文化財やITに至る多様なテーマが提示され、それに対する討論を通じて極めて興味深く示唆に富んだ意見が交換される貴重な時間でした。特に、九州という地域だからこそできる韓国学の可能性に対する認識を、当日の学術会議での発表及び討論を通じて参加者皆で共有できたことは、今回の共同学術会議における最も大きい収穫だと言えます。
九州地域の韓国学研究者との学術交流に対する期待と定期的な学術会議の開催を約束しながら、今回の国際学術会議は成功裡に終わりました。
九州大学韓国研究センター・仁荷大学校国際関係研究所・九州韓国研究者フォーラム
国際学術大会
九州地域韓国学拡散の現況と課題
日時: 2024年12月24日(火)/13:00 – 17:30
場所: 共創館Bカンファレンス
使用言語: 日本語・韓国語(日韓同時通訳提供)
共催:九州大学韓国研究センター
仁荷大学校国際関係研究所
九州韓国研究者フォーラム
後援:韓国学中央研究院
※プログラム
総合司会:木村貴(福岡女子大学)
13:00〜13:30 開会式
・開会の辞:李振翎(仁荷大学校国際関係研究所長)
・歓迎の辞:出水薫 (九州大学韓国研究センター長)
平井一臣(九州韓国研究者フォーラム代表)
・祝辞:綛田芳憲(立命館アジア太平洋大学)
・事業紹介:邢思遙 (仁荷大学校)
「韓国学拡散の現況と課題:仁荷大学K学術拡散事業を中心に」
13:30〜15:10 第1セッション
日韓協力の中の韓国学:現況と発展方向
司会:金ソンジン (徳成女子大学)
・発表1 宋錫源 (慶熙大学校)
「日韓協力の必要性と可能性」
討論:緒方義広 (福岡大学)
・発表2 高選圭 (福島学院大学)
「韓国のIT・デジタル政府技術とグローバル共有」
討論:池田大輔 (九州大学)
・発表3 金スウォン (韓国外国語大学)
「韓国の博物館外交」
討論:溝内亮祐 (北九州市立大学)
15:10〜15:30 コーヒーブレイク
15:30〜17:10 第2セッション
九州(地域)・社会と文化・次世代の課題
司会:辻野裕紀 (九州大学)
・発表1 新里 喜宣(長崎外国語大学)
「大韓民国第20代大統領選挙の巫俗言説」
討論:李源東(仁荷大学校)
・発表2 出水薫 (九州大学)
「「ポスト1965年体制」の定義と時期区分について
:日本語圏での概説書の検討」
討論:李承宰 (仁荷大学校)
・発表3 申明直 (熊本学園大学)
「地域循環共生圏と持続可能な多文化共生農村
:ローカルフェアトレードによるオルタナティブ公共圏の構築」
討論:ヤン・ミナ (中央大学校)
17:10〜17:30 閉会式
・閉会の辞:李振翎 (仁荷大学校)